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ぼくらがミュージアムに行く理由

釣りというのは、ただ闇雲に竿を振ったり、魚が食いつくのをぼんやり待ったりしていると思われがちだが、意外とそうでもない。
風や波の変化、雲の流れ、遠くの空の色、海の底の地形など、実はその都度環境への適応が要求される。
変化にうまく適応できれば、大きな成果を挙げられるし、そうでないときはツンツルテンのボウズということも日常茶飯事だ。
見方によっては博打的でもあるのだが、相手(この場合、自然)の変化を予測して、その対応を判断していく。このプロセスは、非常に面白くもある。

とはいえ、いくら博打的な釣りでもやはり勝ちたいのだ。釣れなくても自然と一体になっていいとかそういう負け惜しみを言わずに帰途に付きたい。
では、できる限り勝てるようにするにはどうすればいいか?
それはやはり知識をつけることに限る。釣りなんかだと、ビギナーズラックということもあるだろうが、それは偶然起こったことであって、勝ち負けのつかない、おまけみたいなものだ。やはり、ちゃんと勝つには知識を持っていないと始まらない。

子供の頃、科学館や博物館に行くのはお勉強のために行っていた。
でもいま博物館や科学館での知識は、実践的な知識として僕の血肉になる。
「なるほどー、海というのはこういう変化をするのか・・・」「昔の人はこんなふうにして魚を獲っていたのか・・・」とか、人がこれまで蓄積してきた知識の山がそこには溢れている。
もしかしたら博物館や科学館は大人になった今のほうがずっと楽しいかもしれない。

そんないろいろな博物館、科学館、美術館に行った際、必ず最後にミュージアムショップに寄る。
そこには今まで見てきた展示の様々なグッズが溢れている。知識の宝庫の一端を家にも持って帰れる。こんな楽しいことはない。ミュージアムグッズには単なるお土産という機能だけじゃなく、知識の入り口というとても大切なものが潜んでいる。

そんなミュージアムグッズの世界を世間に知らしめているのが、うちの卒業生でもある大澤夏美氏だ。
彼女のミュージアムグッズへの愛は「ミュージアムグッズのチカラ」という本に結実した。

https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336071071/

第一弾だったこの本はかなり好評だったため、この度、第二弾「ミュージアムグッズのチカラ2」が出た。

https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336073686/

こちらも前回同様、大澤氏のミュージアムグッズ愛の溢れた一冊、ぜひお手元に一冊。

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