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プラザ映像祭 – 映像作家・大西景太の”音のかたち”

ミュージックビデオとはちょっと違う?「音」の映像化

札幌市民交流プラザでは、毎年10月に全館をあげての「PLAZA FESTIVAL」を開催しており、3階クリエイティブスタジオでは3年間、ライブ用音響機材をフルに使って大音量で映画を見る「爆音映画祭」を開催してきました。
今年から爆音上映だけではなくて、もう一歩多角的に映像作品を紹介したく、「プラザ映像祭」と一新し、今回は「音」の魅力の迫る5プログラムを企画しました。10月7日(金)~9日(日)の3日間は、札幌でありとあらゆる音と映像の冒険をお楽しみいただけます。

ここで紹介する10月8日(土)「映像作家 大西景太の”音のかたち”」でお迎えする大西景太さんは、私がディレクターを務めている、新千歳空港国際アニメーション映画祭に、作品を出品してくださったことをきっかけに知りました。J.S.バッハ作曲「パッヘルベルのカノン」を映像化した作品で、こちらからご覧いただけます ☞ パッヘルベルのカノン | 名曲アルバム+(プラス) | NHK for School

パッヘルベルのカノン
「カノン」はメロディーの追いかけっこ。クラシック音楽の中で最も有名な「カノン」を映像にすると…

パッヘルベルのカノン | 名曲アルバム+(プラス) | NHK for School
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/bangumi.cgi?das_id=D0005230022_00000

その時から、音楽アニメーションをテーマとするプログラムを、ここクリエイティブスタジオで開催するとしたら、一人目は必ず大西景太さんと決めていました。

大西さんは、わかりやすく言うと「音楽アニメーション」という、音楽をより魅力的に表現するアニメーション作品を制作し、高い評価を受けている作家です。ここで非常に特徴的なのが、「音楽アニメーション」といっても、注目すべきは「音の質感」や「音楽の構造」。所謂ミュージックビデオとして一般的に想像する作品とは、一線を画する表現であるところに特徴があります。曲を超分析してテクニカルな「同期」を試み、その積み重ねによって迫力が生まれるという魅力。私も出合った当時に非常に刺激を受け、ぜひフィーチャーして紹介したい!と思っていたところで、今回の実現というわけです。

”音のかたち”でバッハの緻密さを紐解く!

このプログラムでは、メディア芸術祭エンターテインメント賞新人賞受賞作を含め、代表2作の上映のほか、メイキングトークをお届けするのですが、何といってもメインはVJライブ。電子オルガン「バイカウント」をわざわざ札幌コンサートホールKitaraからお借りして、J.S.バッハ作曲・平均律 第14番 フーガ「fis-moll」の演奏と完全同期させた映像により、バッハは自らの曲の中でこんなにクレイジーなことをやっていたのか!と、その凄さを紐解こうという企画です。
初演はオルガン奏者・大塚直哉さんのレクチャーコンサートで、今回は特別に彩の国さいたま芸術劇場にご協力いただきました。

大西景太さん公式サイトより引用: 映像/大西景太、ポジティフオルガン/大塚直哉、写真/横田敦史

大塚直哉 レクチャー・コンサート オルガンとチェンバロで聴き比べるバッハの“平均律” Vol.6 聴くバッハ、そして観るバッハ

https://www.keitaonishi.com/post/%E8%81%B4%E3%81%8F%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F%E3%80%81%E3%81%9D%E3%81%97%E3%81%A6%E8%A6%B3%E3%82%8B%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F

私のようにクラシック音楽に全く疎い方のために、説明させてください。フーガとは、例えば輪唱「かえるの歌」みたく、複数のパートがあるメロディをタイミングをずらして演奏していく方法です。フーガはもう何歩も複雑で、追いかけるごとに様々に形を変えていきます。フーガを作曲する上で、この主題となるメロディは一種類でも良いのですが、バッハの「fis-moll」は、それが三種類もある。
普通に聞いていれば、「良い曲だな…やっぱりバッハは素晴らしいな…」と感じるのはもちろんですが、ここでは三種類のメロディをそれぞれ解説して、結局最後、絡み合ってこんなことになっているのか、と驚きの発見になるのです。このために、札幌で活動されている素晴らしいオルガン奏者・吉村怜子さんに生演奏をお願いしています。完全に映像に同期させるわけですから、吉村さんにはガチガチの一定速度で演奏していただくという、高難度なお願いを受けていただくことに。私は舞台袖からただただ応援を…(笑)

映像作家・大西景太さん、オルガン奏者・吉村怜子さんとの打ち合わせ

当日は絶対に面白くなります。私たちは発見のために生きている!10月8日(土)14:00から、札幌市民交流プラザでお待ちしています!

PLAZA FESTIVAL 2022
プラザ映像祭
映像作家 大西景太の❝音のかたち❞ (★大西景太氏トーク+VJライブ付)

2022年10月8日(土)
13:40 開場  
14:00 開始
15:20 終了

料金: 1,800円

【一般販売】    
2022年8/5(金) 10:00より    
札幌市民交流プラザメンバーズサイト
▶市民交流プラザチケットセンター窓口  (市民交流プラザ2F/10:00-19:00休館日を除く)    
道新プレイガイド TEL 0570-00-3871 (道新本社1F/10:00-17:00 日曜定休)    

詳しくは ☞ https://www.sapporo-community-plaza.jp/event.php?num=2514

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