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山﨑樹一郎監督『やまぶき』

ぼそっと言いますが、仕事のスケジュールが大きくずれたことを機に、全然違うことがしてみたいなと昨年末より週5でバイトをしている。かつ、残り2日間で個人事業の仕事をすると、なんと「すごく疲れる」ことがわかりました。2月半ばまでなので、それまでは頑張るけど。SNSは更新しつつもここはサボっていたのだが、最近全然更新していないねと言ってくれた方がいて、嬉しくなったのでまた投稿を。SNSに夜ご飯の画像とかアップしている場合ではなかったですね。

ということで昨年11月末に見た山﨑樹一郎監督『やまぶき』。公式情報を見るに配信の予定は一切なしとのこと。シアターキノ、一日一回、午前9:30の回。過酷!しかし息が上がったまま駆け込んだ甲斐があった。あまりにも良かった。

勉強不足で恥ずかしいのですが、山﨑監督作品を見るのは本作が初でした。これまで長編『ひかりのおと』『新しき民』と送り出しており、こんなに良い映画監督いらっしゃったんだという気持ちです。

韓国から流れ着いたチャンスは、子供がいる日本人の恋人と家族のように慎ましく暮らしている。正社員になれると決まった照れくさくなるほどの喜び、そして不運な事故。事故直後に、彼が「またかよ!」と叫ぶのだが、それまで終始穏やかだった彼に別の人間が現れたかのようでハッとした。不遇を繰り返してきたのだ。

未来を想像しながら日々を真面目に暮らしていても、理不尽は突然顔を出して、間違えたことをしてしまう。もう一人の主演やまぶきも、周囲に迎合せず強くありたいと願いつつ、自分の選択が正しいのかはわからない。そして、ジャーナリストとして強く見えた母も、正しかったのかはついにわからない。

人はこんなにも心もとなく正解のない歩みをしなくてはならないーーーいや、「ならない」ではなくて、歩みこそが唯一のことと思える。それこそ泣きながらでも。

予告編からは想像しにくいが、絡み合う物語も良いし、率直に感動しました。配信はなくてもソフト化はするのかな。歩みのように上映され続けてほしい。

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