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落語でビジネス書

どうやら落語は面白いらしい

なんだかんだと「落語は面白い」という話を聞く。それは落語を楽しんでる知り合いからはもちろん、東京で落語に関わってる知人から現在の落語を取り巻く状況について話を聞いたりもした。

アニメ化もされ大ヒットした昭和元禄落語心中、現在週刊少年ジャンプで連載中のあかね噺など落語を主題にした漫画もある。昭和元禄落語心中は抜群に面白いし、あかね噺はまるでスポーツ青春ものを読んでいるようだ。

雲田はるこ『昭和元禄落語心中』
原作 末永裕樹 作画
馬上鷹将『あかね噺』

そうやって少し遠くから「落語は面白いんだろうなきっと」と思いながら実はイマイチまだハマりきれてない。正確に言えばハマるきっかけを探している状態だ。

ビジネス書はタメになるらしい

ビジネス書を読んだ方がいいという話を聞く。なんとかという本にこんなことが書いてあった。こんな考え方があってとても有効だ。事例とともに紹介しているからどうのこうの。できる人間はビジネス書読んでなんぼ感が漂う。

しかし、いざ読もうと思うと分厚すぎて、よほど義務感がなければ読めない。すぐそばに控えている自己啓発本とも見分けがつかず怖い。読んだ方がいいのはそうだろうが、落語と同じでこちらも明確なキッカケがない日々が続いている。

そんな、なんとなく微妙な距離感だった2つがある日突然合体して迫ってきた。

人と人の間で生まれるもの

「ビジネス書に書かれてる内容って、落語のやりとりに近いような気がするんです。結局ビジネスも人と人の間に生まれるものですし。だから落語でビジネス書を紹介できるんじゃないかと。」

そう言ってきたのは梅田修平さん。北海紙工社という印刷加工会社で働く梅田さんとは北紙道という印刷会社合同プロジェクトでご一緒している。梅田さんは勉強のためにとビジネス書を読み漁る日々の中でふと思いついたらしい。

両方ともに微妙な距離にいた身としては、こういうイベントがキッカケになるかもしれない。自分みたいな人は他にもいるかもしれない。というわけで実際にできないか一緒に考えることに。

実現へむけて

実際にやるうえで必要なのは、当たり前すぎるのだけどビジネス書を知っている人と落語ができる人だ。

札幌中心部にある札幌市図書・情報館はWORK・LIFE・ARTをテーマに本棚を揃えておりビジネスマンをターゲットにした変わった図書館だ。そういったところであれば司書さんとかがビジネス書に詳しいかもしれない。色々テーマに関連したイベントもやってる。ここと一緒にやれたら相性が良いのではないかということで打診したところ、運よくOKということに。

次に落語だ。札幌には寄席がない。プロの落語家の名前はちらほら聞くけども今回はとても実験的だし、一緒になって考えながら取り組んでもらえるところがよい。そう考えた中、以前狸寄席というイベントに行ったことを思い出した。札幌に寄席がないことから常設の演芸場を作ろうという動きの中で行われていたイベントだ。そのご案内をくれたのは札幌落語倶楽部というアマチュア落語団体の事務局長をやられている日之出家金助さんだった。もしかしたら相談に乗ってくれるかもと連絡したところ「なんか面白そうですね」とお返事をいただくことができた。

図書・情報館の皆様と札幌落語倶楽部の方々、この企画を発案した梅田修平さんと僕、全員で集まり企画会議がスタート。やれうるのかというところから始まり、どのビジネス書でやるのか、落語のネタとのマッチングをどのようにしていくのか、そもそもどういう進行でやるのかなどなど忌憚なく意見を出し合い、今回はデール・カーネギー著『人を動かす』を題材に2つのネタをやることに決定した。

決定までの過程にはさまざまなビジネス書が候補に上がり、それに対応できそうな落語ネタも大量に候補が上がった。逆に落語のネタからビジネス書を考えるとかいろんな試みも行われた。それぞれの専門家がそれぞれの領分で全力で考えてくださっている。なるほどなるほどと傍らで聞きながら、両方わからない自分はもうこのまま何も知らない人としてこの企画に関わろうということにした。もうほぼ打ち合わせ場所にいるだけ状態。

そんなこんなでこの企画『落語でビジネス書』は生まれ、来年(といっても来月)1月22日13:30から札幌市図書・情報館で開催します。評判がよければ第2弾といきたいところですが、果たしてどうなるか。皆様のご予約お待ちしています。

詳細はこちらから
https://www.sapporo-community-plaza.jp/event.php?num=2801

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